← ガイド一覧

旬の野菜カレンダー — 安い時期・高い時期の早見表

読了目安 約6分

野菜の価格は、その年の天候だけでなく「旬」によっても大きく動きます。旬の時期は出荷量が増えるため価格が下がり、しかも味も栄養価ものってくる——つまり、安くておいしい“買い時”です。この記事では、季節ごとに安くなりやすい野菜を早見表にまとめ、旬を家計に活かすコツを紹介します。

なぜ「旬」は安くておいしいのか

理由はシンプルで、その野菜が一番育ちやすい季節は、収穫量が増えるからです。供給が増えれば、同じ需要でも価格は下がります。さらに旬の時期は、ハウスの暖房などに頼らず露地(屋外)で育てやすいため、生産コストそのものも下がります。安いだけでなく、味がのって栄養価も高くなるのが旬の野菜のうれしいところです。

逆に「端境期(はざかいき)」——その野菜の旬と旬のあいだ——や、暑さ・寒さで育てにくい季節には、出荷量が減って価格が上がりやすくなります。

季節別・安くなりやすい野菜カレンダー

あくまで全国的な目安です。実際の価格は産地・天候・その年の作柄で前後します。

季節安くなりやすい野菜ひとこと

3〜5月
春キャベツ、新玉ねぎ、新じゃが、アスパラ、菜の花、スナップえんどう、春にんじん 「新○○」が出回る季節。やわらかく水分が多いのが特徴。

6〜8月
トマト、きゅうり、なす、ピーマン、とうもろこし、ゴーヤ、オクラ、ズッキーニ 夏野菜が一斉に最盛期。水分が多く体を冷やす野菜が中心。

9〜11月
さつまいも、かぼちゃ、れんこん、ごぼう、しいたけ、里いも、にんじん 根菜・いも類が充実。貯蔵がきくものが多い。

12〜2月
白菜、大根、ねぎ、ほうれん草、小松菜、ブロッコリー、春菊 鍋物の主役。寒さで甘みが増す葉物・根菜が安い。

葉物野菜は天候で短期的に急騰しがち。 レタス・キャベツ・ほうれん草などは、台風や長雨の直後に価格が跳ねることがあります。これは“旬”とは別の一時的な動きなので、数週間ようすを見るか、価格が落ち着いている別の野菜に置き換えるのが賢い対応です。

通年で比較的価格が安定している野菜

玉ねぎ・じゃがいも・にんじんといった「常備野菜」は、貯蔵がきき、産地リレーで通年供給されるため、季節変動が比較的おだやかです。献立の“土台”として常備しておくと、ほかの野菜が高い時期でも食費が安定します。

主要野菜の最新の実価格

旬の傾向は年ごとの天候で揺れます。いまが本当に安いのかを見極めるには、実際の価格と前年同月比を確かめるのが確実です。主要な野菜の最新の実価格と前年同月比は次の通りです。

品目最新価格前年比
キャベツ¥232+6.4%
トマト¥749+2.5%
玉ねぎ¥500+20.2%
じゃがいも¥661+10.2%
にんじん¥533-15.1%

主要野菜の最新価格と前年同月比(2026年05月時点・東京)

出典: 総務省統計局「小売物価統計調査」(政府統計の総合窓口 e-Stat 統計表ID 0003421913) を彩IRODORIが集計。2026年05月時点。

野菜の価格は、旬の出回り・天候・出荷量によって短期間でも大きく動きます。だからこそ、いまの価格だけを見ても「高いのか安いのか」は判断しづらく、前年同月比をあわせて確かめるのが近道です。前年より高ければ天候不順や端境期による一時的な値上がりの可能性が高く、買い控えや代替野菜への切り替えが効きます。逆に前年より安ければ旬の出荷が順調で買い時のサインと読めるので、まとめ買いや冷凍ストックに回すと家計の助けになります。

旬を家計に活かす3つのコツ

  1. 「今いちばん安い旬の野菜」を主役に献立を決める。 献立を先に決めてから買うより、安い旬を見てから献立を考えるほうが食費は下がります。
  2. 高い野菜は“役割が近い”旬の野菜に置き換える。 たとえばサラダのレタスが高ければ、旬のキャベツやきゅうりへ。煮物のごぼうが高ければ、旬の大根へ。
  3. 旬の安い時期に、冷凍・下処理でストック。 ほうれん草・ブロッコリー・きのこ類は冷凍に向きます。安い時期にまとめて仕込むと、高い時期を乗り切れます。

露地ものとハウス栽培 — 端境期に高くなる理由

スーパーには一年中トマトやきゅうりが並んでいますが、これは露地栽培とハウス栽培、そして産地の移り変わり(産地リレー)の組み合わせで実現しています。露地栽培は屋外の畑で太陽と気候の力だけで育てる方法で、暖房などの設備コストがかからないぶん安く作れます。旬の時期に価格が下がる大きな理由は、この「安く作れる露地ものが一斉に出回る」ことにあります。一方のハウス栽培は、暖房・保温にコストをかけて季節外れの時期に育てる方法で、同じ野菜でも生産コストは高くなりがちです。冬のトマトが夏より高いのは、品質の問題ではなく作り方の違いなのです。

価格がとくに上がりやすいのが「端境期(はざかいき)」です。季節の変わり目には、前の季節の産地の出荷が終わりかけ、次の産地の収穫はまだ本格化していない——という供給の谷間ができます。出荷量が細るぶん、需給の関係で価格は上がります。ただし、次の産地の出荷が立ち上がれば供給は戻るため、端境期の高値は数週間単位で落ち着くことが多いのも特徴です。こうした言葉の意味は食品価格の用語集でもまとめています。

端境期と上手に付き合う3つの目安
  • 季節の変わり目は谷間ができやすい — 産地や作型の切り替えが重なる時期は、出荷が一時的に細ります。
  • 高いのは「その野菜だけ」のことが多い — 同じ時期に旬を迎えている別の野菜は安いので、置き換えで乗り切れます。
  • 急がないなら待つのも手 — 供給の谷間が原因の高値は、次の産地が立ち上がると落ち着く傾向があります。

旬の安さを長持ちさせる — 冷凍ストックと大量消費の考え方

旬の野菜は「安いときに多めに買って、高い時期まで持ち越す」ことで、お得さをさらに伸ばせます。コツは、買ってきた日のうちに「すぐ食べる分」と「保存に回す分」を分けてしまうこと。野菜は収穫後も鮮度が落ち続けるため、冷蔵庫に入れたまま傷ませてしまうのが一番もったいないパターンです。

冷凍に向くのは、ほうれん草・小松菜などの葉物(かためにゆでて小分け)、ブロッコリー(小房に分けて短時間ゆで)、きのこ類(ほぐして生のまま)、刻んだねぎなど。反対に、レタスやきゅうりのように水分が多く生食が前提の野菜は冷凍に向きません。野菜ごとの下処理や保存方法のくわしい手順は、食品を長持ちさせる保存術の記事で紹介しています。

冷凍まで手が回らない週は、「大量消費の定番メニュー」を決めておくのがおすすめです。白菜が安ければ鍋と浅漬け、トマトが安ければまとめて加熱してソースに、大根が安ければ煮物とおろしに——という具合に、「この野菜が安いときはこれを作る」という型をいくつか持っておくと、迷わず買えて、安さを無駄なく食べ切れます。

天候不順の年はどう乗り切る?

旬カレンダーは、平年並みの天候を前提にした目安です。猛暑・長雨・台風・暖冬などが重なった年は、「旬のはずなのに高い」ということも起こります。そんなときに役立つのが、比較の対象を生鮮野菜だけに限定しないという考え方です。

「生鮮が高い年は、形を変えた野菜で食卓と栄養を守る」と考えると、高騰のニュースに振り回されずに済みます。いまの高さが一時的なものかどうかは、アプリのヒートマップや推移で確かめるのが手早い方法です。

今いちばん安い野菜は? 彩 IRODORI で野菜の価格を一覧でチェック →

※ カレンダーは全国的な傾向の目安です。実際の価格は地域・天候・作柄で変動します。最新の数値は政府統計(e-Stat)をもとにアプリ内でご確認ください。

よくある質問

旬の野菜が安いのはなぜですか?
旬は出荷量が最も多くなる時期で、供給が増えるぶん価格が下がりやすいからです。味や栄養の面でも充実しやすく、価格と品質の両方で得をしやすい時期といえます。
ハウス栽培でも旬はありますか?
ハウス栽培の普及で通年手に入る野菜は増えましたが、露地ものが多く出回る時期はやはり価格が下がりやすい傾向があります。旬を意識すると、同じ野菜でもお得に買えます。
旬以外の時期に安く買うには?
価格変動の小さい定番野菜(玉ねぎ・にんじん・じゃがいも等)を軸にしつつ、高い野菜は旬の別の野菜に置き換えるのがコツです。
冷凍野菜は生の野菜より高くつきますか?
冷凍野菜は価格が年間を通して安定しているため、生鮮野菜が高騰している時期にはむしろ割安になることがあります。100gあたりの単価でその都度比べて、安いほうを選ぶのがおすすめです。
端境期(はざかいき)とはいつ頃のことですか?
産地や作型が切り替わる供給の谷間のことで、季節の変わり目に起こりやすい時期です。出荷量が一時的に減って価格が上がりやすくなりますが、次の産地の出荷が本格化すれば落ち着くことが多いです。